MEIJYO_UNIVERSITY2026
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エネルギー、生態、気象、建築など多様な学びを通して好奇心が開花学生 豊田さん(以下学生) 高校時代に進学先を考える際、環境やSDGsにつながる領域に将来性を感じながらも、専門的に学びたい分野を絞り込めずにいました。そんな時、名城大学の学生であり、かつて同じ塾に通っていた先輩から、環境創造工学科は幅広い領域を学びながら自分自身の興味の矛先を定めることができると聞き、志望しました。三宅教授(以下教授) 生物、化学、物理のみならず、気象学や土木工学、建築学など多様な分野の見識を得ながら、最終的に研究したい道を定められるのは本学科の1つの特徴ですね。学生 多角的な学びを通して、私は生物学に関する好奇心が開花しました。中でもカニの分解酵素の遺伝子に着目して環境に働きかけるという三宅教授の研究に強く惹かれ、ゼミナールを決めました。草食性陸ガニの酵素を活用して未知なるバイオマスの発見を目指す教授 私たちが今取り組んでいるのは、草食性陸ガニの有用酵素を探索し、バイオテクノロジーに活用することで環境問題にアプローチしていくという研究です。矢作川や庄内川の河口付近、藤前干潟などで採取してきたカニを飼育し、解剖、酵素の精製、PCRを利用した遺伝子の取得、組み換えといった実験を行います。学生 地道な作業ではありますが、自分のペースでコツコツと実験を進められる研究室の雰囲気は、性に合っていると感じます。教授 研究の積み重ねにより、カニが持つ植物バイオマス分解酵素の遺伝子を特定できれば、未利用バイオマスの燃料などへの変換が可能になるのではないかと期待しています。学生 生物を題材に、化学や数学的フィルターを通して未知の資源へと発展させるというアプローチは、本学科の醍醐味ですね。研究、論文制作などを通して社会人の基礎となる素養を育む教授 さらに研究室では卒業研究を通して、遺伝子工学、分子生物学、生化学、微生物学の実験に必要な基本操作を身に付けることができます。仮に研究内容とは異なる進路へ進むことになったとしても、環境や生物に関する思考、研究に向き合う姿勢などは今後の社会できっと役に立つことでしょう。学生 中間発表や論文制作をはじめとした研究室での学びを通して、メモを取ること、確認をすること、真面目に取り組むことなど社会人の基礎となる素養を培うことができたと感じます。教授 物理や化学を履修しながらも、生物やバイオテクノロジーに興味があるという理系の人は、ぜひ共に研究に没頭しましょう。環境生物工学(三宅 克英) 研究室学生 × 教員 インタビュー4年 豊田 柊岐阜県/大垣西高等学校 出身三宅 克英 教授104理工学部 環境創造工学科

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