MEIJYO_UNIVERSITY2026
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食品の機能性を活かしてうつ症状である意欲障害の改善を目指す学生 関戸さん(以下学生) 高校生の頃から食品の研究に興味を持っていました。大学選びの際、名城大学のパンフレットで林先生と長澤先生の研究室を知り、ぜひこの研究室で学びたいと思って入学しました。林教授(以下教授) 研究室では、安全でおいしく、健康寿命の延伸にも貢献できる“多才な”食品機能の開発を目指しています。最近では、健康志向の高い人に注目されている発酵技術や、紫外線照射技術の活用にも力を入れており、動物実験アプローチによって、食品機能の評価対象が広がっていることも研究室の特徴です。学生 私の研究テーマは、マウスを用いた意欲障害のメカニズムの探索です。うつ病の初期症状として意欲障害が挙げられ、やる気も薄れると共に、うつ病が深刻になります。そこで意欲障害を予防する食品を探り、同時に、意欲障害の改善に有効的な食品成分の探索も視野に入れて研究を進めています。研究成果の報告を知り、自分も見つけたい! と研究が楽しくなる学生 研究では、研究対象となる「やる気を失った状態」のマウスを作り出すことがとても難しいです。意欲のない状態はどのように発生しているのかを調べなければなりませんので…。教授 関戸さんのように、疾病マウスといったモデル動物やモデル食品など、研究対象となるモノを実際につくってアプローチすることも当研究室の特徴の1つです。学生 研究の多くは単年度で成果が出るものは少なく、私の研究テーマも先輩から引き継ぎました。先輩の研究成果として、塩麹で調理した鶏肉をマウスに投与すると意欲障害が改善したと報告がありました。実際に、効果のある食品があるんだとわかると、自分も見つけてみたいと思い、ますます研究に前のめりになります。数多く用意された実験?実習を通じ、手や体を動かして学びを定着させる教授 名城大学は実学を重視しており、応用生物化学科では食品加工実習やフィールドワークなどにも力を入れています。頭だけでなく、手や体を動かして身につけていくことに本当の学びがあると思っていますので、国内外問わず、学会や研究会などにも参加?発表するようにも促しています。学生 実験の中には学生自身で考えて、実験計画を立案し、実行するものもあったので、実験の面白さや大変さを学びました。将来は研究室で学んだ食品の機能性を調べる知識や技術を活かし、人々の健康促進に貢献していきたいです。食品機能学 (林 利哉?長澤 麻央) 研究室学生 × 教員 インタビュー4年 関戸 映璃三重県/鈴鹿高等学校 出身林 利哉 教授118農学部 応用生物化学科

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