法令の条文や判例などの解釈を学び税について正しく理解する学生 今村さん(以下学生) 法学科では、法律学の基礎的思考法である「法的三段論法」を身につけることで法令の条文や判例の解釈への理解を深めることができました。また、法的思考や法的素養を修得することで、社会や自分に対する客観的な視点を持つことができ、自分で考え判断する力が身についたと実感しています。その上でゼミでは、「法律学としての税法学」をディベートを通じて学んでいます。伊川教授(以下教授) 税は私たちの生活にある身近なものです。税金と聞くと嫌悪感を抱く人も多いかもしれませんが、意外と正しく理解されていないことが多い分野です。ゼミナールでは法令の条文や判例などの解釈を中心的に学びます。例えば、「弁護士が顧問先から受け取った報酬は、事業所得か給与所得か」というテーマについて、実際の判決を素材に、条文の解釈の仕方や判断基準、結論の妥当性について多角的に検討しています。他大学とのディベート大会を目標に多角的視点を持ってテーマに取り組む教授 租税法のテーマを考えるためには、税について正しい認識を持つ必要があります。誰でも税金は少ない方がいいと思いますが、それでは社会が成り立たない。そして、ルールに基づく公平な課税が重要になります。一方的な観点から見るだけでなく、さまざまな社会の側面があるということ知り、その上でどう判断するのかを考えることが大切です。学生 ディベート活動は、あるテーマについて賛成?反対それぞれの立場に立って意見を主張し合い討論を行います。相手側の主張を聴いた上で自分の主張を伝えるには、論理的な思考力だけでなくコミュニケーション能力も必要で、個々の力をチームとして結集することの重要性と難しさを学びました。1つの目標に向かって仲間と一致団結先輩後輩との繋がりが一生の思い出になる学生 ディベートは団体競技です。ディベート大会の優勝を目指し、ゼミ生が意見を出し合い、お互いに刺激を受けながら本番を迎え、3年次の大会で優勝を勝ち取ったことはとても嬉しかったです。日々の活動の成果が発揮できたと感じています。教授 得た知識を活かして、問題を解決する方法を学ぶことが法律学の目的です。そして、ディベートは相手を論破するのではなく、第三者に納得してもらうことが目的です。ゼミ活動を通じて「実践力」「コミュニケーション能力」と共に、「仲間と協力することの重要性」をぜひ学んでください。租税法(伊川 正樹) ゼミナール学生 × 教員 インタビュー4年 今村 栞音愛知県/岡崎西高等学校 出身伊川 正樹 教授036法学部 法学科
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