MEIJYO_UNIVERSITY2026
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音楽やアニメなど好きなものを学問として学び、社会を考える学生 熊谷さん(以下学生) 私は1年次に履修した「国際文化論」で、音楽やアニメなどこれまで日常的に楽しんでいたポピュラーカルチャーが、学問として真面目に取り上げられていることに衝撃を受けました。加藤准教授(以下准教授) 本ゼミナールでは、あらゆるカルチャーが研究テーマになります。K-POPアイドルやヒップホップ、VTuberにいたるまで、尖ったテーマであっても、それを入り口に人間が持つ偏見や差別意識、マジョリティとマイノリティの格差などを考える、社会性の高い研究につながるのです。学生 私はBL(ボーイズラブ)を楽しむ腐女子の研究をしています。私自身の趣味でもありますが、あまり公言してこなかったので、卒論として発表することが社会へのメッセージになると思いました。メンバー間で意見を交わし合いながらブラッシュアップして熱量の高い卒論を准教授 学びを深めるために、ゼミナールではメンター制度を採用していることも特徴の1つ。4年生が3年生のメンターとなってアドバイスをしたり、3年生が4年生の卒論の最初の読者になって意見を伝えたりします。学生 卒業論文のテーマや研究内容について、メンバーと発表し合う機会が多いことも視野を広げるきっかけに。例えばゼミナール内の友人がラップを好きなことは知っていたけれど「こんな深い思いで聞いていたんだ」など新しい発見があり、互いの研究をブラッシュアップし合うことで自分自身の成長にもつながりました。准教授 大半の人にとって、卒論を書くことは人生で一度きり。このゼミナールでは、一人ひとりが興味を抱いている現代のカルチャーが題材になるので、ぜひ熱量の高い卒論を書いてほしいと願っています。“勉強の邪魔”だったものが大学では研究テーマに変身准教授 ゲームやアニメ、音楽……。これまで“勉強の邪魔”として周囲の大人に煙たがられていたものが、大学では研究材料へと変身します。自分が好きなサブカルやポップカルチャーを違う側面から検証すると、平等な社会や世界平和の実現といった大きな目的に結び付くというのがこの研究室の学びです。勉強と研究は違います。真剣に遊び、好きなものを本気で楽しめる人、ぜひ“あなたの好き”を研究として突き詰めましょう。学生 型にはまらず自由にテーマを選んで研究してもいいんだ!と実感しました。社会へ出てからも、柔軟な発想を持ち続け、自分が面白いと思うことに挑戦していきたいです。グローバル化時代のメディアとポピュラー文化(加藤 昌弘) ゼミナール学生 × 教員 インタビュー4年 熊谷 理子愛知県/高蔵寺高等学校 出身加藤 昌弘 准教授062人間学部 人間学科

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