材料機能工学専攻材料機能工学専攻ウイルスの不活化や殺菌に有効な深紫外LEDの研究開発に取り組む竹内教授(以下教授) 材料機能工学専攻は、物質が持つ多様な特性の機能性を高めて、社会に役立つ材料として世に送り出そうという目的を持っています。本研究室では、現在、「青色面発光レーザー」と「深紫外LED」の2つの新しい光デバイス開発に取り組んでいます。学生 藤田さん(以下学生) 私は「深紫外LEDのエピタキシャル成長」の研究を進めています。高校時代、コロナ禍で普段通りに生活できない大変さを経験しました。少しでもその大変さを低減させたいという思いで、本研究室を選びました。深紫外LEDはコロナウイルスを含むウイルス不活化?殺菌に有効であると期待されていて、企業との共同研究で世界最高レベルの効率を実現するための要素技術の開発を成し遂げています。大型装置の活用やクリーンルームでの作製など本格的な実験が研究室の醍醐味学生 エピタキシャル成長とは、半導体製造の薄膜結晶成長技術のひとつです。研究を進める上で、深紫外LEDの結晶構造、成長条件、評価方法などの実験に必要な知識を学び、実際の実験に取り組んでいます。さらに実験結果から評価?考察を行い、次にどんな実験を行うべきか思考する必要があり、研究のアプローチ方法も学んでいます。教授 大型装置を用いた半導体結晶成長やクリーンルームでの光デバイス作製など、モノを作る実験中心の研究が本研究室の醍醐味ですね。学生 私自身、化学が好きで本格的な実験を経験したいと思って入学したので、研究室での学びはやりがいがあります。プレゼンテーションを活発に行い、自分の考えをまとめ、研究を深く理解する教授 もう1つの特徴としては、実験結果を評価し、結果が当初の目的のどこまで近づいたかをプレゼンテーション形式で説明、議論していることです。わかりやすい説明ができるということは、その研究を十分に理解している証拠です。自らの考えを明確にできているからこそ、世界最高性能などの実現に辿り着けるのだと思います。学生 確かに、レポートやプレゼンテーションなど学びをアウトプットすることで理解の深まりを実感します。研究は結果が出なくて苦しいこともありますが、回り道をしてもいいから自分で考えて前進していく姿勢作りを大切にしている研究室なので、失敗も前向きに捉えるようになりました。教授や先輩たちのサポートも手厚いので、たくさんの実験を通じて成長したいと思う方にはおすすめです。半導体光デバイス材料 (竹内 哲也) 研究室学生 × 教員 インタビュー4年 藤田 麻里奈愛知県/天白高等学校 出身竹内 哲也 教授084理工学部 化学?物質学科
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