大学概要【2021年度実施分】地域資源の発掘と活用
理工学部
木?土?石?山?川?町並み?文化…。地域には、様々な資源があふれている。一方で、色々なものが手に入る現代社会では、地域に存在する資源が何なのかを見失ってしまっている場合も多い。本取組では、学生が地域を訪れ、その街の資源や良さを発見し、地域に新たな視点を提案する。学生と地域が協働して地域の資源を見つめ直し、未来にむけた取り組みを行っていく。
ACTIVITY
宮城県石巻市での、海ができるBBQデッキの設計
2021/07/07
写真1:もものうらビレッジからの眺め
本プロジェクトでは、海と山に囲まれた美しい漁村「桃浦」にある「もものうらビレッジ」と連携した活動を展開しています。
「もものうらビレッジ」は、海から山までの豊かな地域資源を活かしながら、地域内外の人々が集う場所となっています。
(写真1)(写真2)(写真3)
写真4:鮮魚を使った海鮮料理
今回は、そんなもものうらビレッジに、海を見ながらBBQができるBBQデッキの設置依頼がありました。
桃浦には、資源がふんだんにあります。
今回は、桃浦に生えていたスギを伐倒し、それを玉切りし、製材し、デッキとして活用します。出来上がったデッキでは、桃浦の海の幸を楽しむBBQが行われる予定です。場が整備されることで、地域の資源へのアクセシビリティが向上し、訪れた人と地域資源との連関が上がる。そんな役割を担いました。
学生は、敷地内から、海が見える場所を選定。そこに平面を作るようなイメージ図を書き、図面を仕上げました。
ここから製材し、施工に移って行きます!
(写真4)(写真5)(写真6)(写真7)
新城市 古い蔵の半地下空間の改修の完了
2021/12/03
昨年度より、継続して検討?実習を行ってきた、古民家の蔵の内部空間の改修が完了しました。
昨年の改修の様子→/about/ms26/manabi/activity/detail_26146.html
蔵の地下にはかつては多くの物が詰め込まれていました。奥には入れ子状態で木の収納空間があり、陶器や様々な生活のものが入れられていました。その収納空間を足がかりとしつつ、1階から地下へと降りてくる階段を挿入しました。学生の設計テーマは「子どもが楽しめる、秘密基地のような地下空間を作ること」でした。
セルフビルドで、既存の構造体にかけ渡すように階段を組み込んでいきました。それにより、今まで空間的な繋がりがなかった上下階が行き来できるようになり、同時に1階からの光を取り込むことができます。本計画により、近寄りがたい古い蔵から、子ども達が蔵らしい暗さを体験し、遊び、集い、冒険をする空間へと生まれ変わらせることができました。
完成まで、学生が複数回現地に足を運び、木加工作業の体験をし、時には難しい点も克服しながら進んできましたが、完成に伴い充実感を味わうことができたようです。
宮城県石巻市での、海ができるBBQデッキの設計(製材編)
2021/12/09
本プロジェクトでは、海と山に囲まれた美しい漁村「桃浦」に、海が見えるウッドデッキを設置します。
山の木を倒し、それを山からだし、製材所に持って行き、製材したものを施工する。
その一連の流れは、ただの「木」や「丸太」が、資源に変わる経験です。
日本の国土の2/3もある山林をどう活用して行くのか、それは、今後の日本のあり方を考える上でも極めて重要な課題です。
今回は、もものうらビレッジに生えていた木をつかいました。
製材所までは車で30分。軽トラに丸太を積み込み、いざ、製材所へ。
持って行くと、職人さんが手際よく軽トラから下ろしてくれます。木の状態を見て、これは使える、使えない、これはどうだ。と、色々と打ち合わせを行います。
用途と木の状態を把握すると、次は部材寸法の打ち合わせ。
今回は、丸太を横に挽いて、30mm厚の板を作成してもらうことになりました。
打ち合わせを終え、翌々日に改めて訪問すると、板が見事に完成していました。
資源から材料へ。
この材料を使って、次回はいよいよ、施工作業です!
宮城県石巻市での、海ができるBBQデッキの設計(施工編)
2021/12/09
本プロジェクトでは、海と山に囲まれた美しい漁村「桃浦」に、海が見えるウッドデッキを設置します。
いよいよ施工です!まず、大学できちんと工程を確認します。この作業が一番大切です。
十分な準備をしたら、いよいよ現地へ!
今回は2箇所のデッキを作成するのですが、片方は高低差があまりない敷地、もう一方は高低差が大きい敷地。
それぞれで少しずつつくり方を変えた設計をしました。
作業はまず、地面に沓石を設置する作業から。
それが終わると、木材を加工して、土台となる木を施工して行きます。
ここでずれると全体が壊れやすくなってしまうので丁寧に。
最後に製材した板を貼り付けて行きます。
最初は全くネジを打てなかった学生も、徐々にインパクトの使い方を学び、グンと成長しました。モノの作り方を学ぶことは、色々なことに活かしていけます。現場に立つと、常に次の作業のことを考えておかないといけないし、考えられるリスクを想定しないと怪我をしてしまいます。
頭をフル回転させた数日間だったようで、学生にとって、得難い経験となりました。