大学概要【2024年度実施分】Society 5.0を実現する電気電子エンジニア養成プログラム
理工学部
Society5.0は「仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会」を指します。本取り組みでは、①機械や装置を用いた電気電子実験②評価装置を用いた実験評価(ビッグデータの取得)③機械学習による実験条件の最適化を行い、ハード(現実空間)とソフト(仮想空間:データサイエンス)の両者を扱うことのできる電気電子エンジニアを養成します。
ACTIVITY
ミスト化学気相成長法を用いた酸化物半導体薄膜製造装置の構築
2024/11/08
写真①:ミスト化学気相成長装置の構築風景
この活動では,ハード(現実空間)とソフト(仮想空間:データサイエンス)の両者を扱うことのできる電気電子エンジニア育成を目的としています。酸化物半導体は、表示デバイス(ディスプレイやスマートウォッチ、タッチパネルなど)の薄膜トランジスタのチャネル層として使用されています。ミスト化学気相成長法は、比較的簡単な装置構成で高品質な酸化物半導体結晶を成長させることができる成膜方法です。本年は、「ミスト化学気相成長法を用いた酸化物半導体薄膜の合成」をテーマとして活動に取り組み、半導体薄膜製造装置の仕組みから成膜プロセスと膜質評価を学ぶ予定です。これまで、ミスト化学気相成長法の原理を調査し、装置の部品選定や調達を行ってきました。大部分の部品が調達できたので、ミスト化学気相成長装置の構築を行っているところです(写真①)。今後は、ミスト化学気相成長装置を完成させ、実際に酸化物半導体薄膜を成長させる予定です。
酸化物半導体薄膜製造用ミスト化学気相成長装置のミスト発生部の開発
2024/12/02
ディスプレイなどに用いられる薄膜トランジスタにおいて、チャネル層として用いられる酸化物半導体薄膜の製造を目指しています。ミスト化学気相成長法は、比較的簡単な装置構成の成膜方法であり、これまで装置構築のための部品選定や調達を行ってきました。写真は、調達した部品を用いてミスト発生部の構築を行っているところです。動画は、ミスト発生部分の試運転の様子で、今回はサンプルに水を用いました。超音波振動子で水をミスト(霧)化し、酸化物半導体を成膜させるガラス基板へミストが輸送されることを確認できました。今後は、実際に酸化物半導体用液体材料を用いて、酸化物半導体薄膜を成長させる予定です。