大学概要【2024年度実施分】学生が生み出す「社会とつながる場」のデザイン
理工学部
モチベーションが高く建築設計課題において優秀な成績をおさめる選抜された学生を対象とした、教育プログラムであり次を実施する。
1)年初に教員が希望者(2年~M1)を募り企画?実施する。
2)教育コンテンツは下記であり、「社会とつながる場」はZOOM等を活用し学外も視野に入れ、発信対象は在校生に高校生等を加える。
?学生主体の特別講義の開催(2回)?学生主体の建築設計作品の特別講評会の開催(1回)
ACTIVITY
著名建築家を招聘した一連の企画(作品巡り、アトリエ訪問、レクチャー)をプロデュース
2024/12/24
建築家 畑友洋氏をお招きし、作品巡りからアトリエ訪問、本学でのレクチャーまで一連の企画を、学生らが中心となりプロデュースした。作品巡りでは、関西エリアの広場を中心に見学。仕事場訪問では、神戸市にある畑氏のアトリエにてインタビューや所員との対話を行った。また本学でのレクチャーに際しては、前座として学生らによる畑氏の作品分析を披露した。
おおきな模型で街と建築の作り方を思考する:中川エリカ氏事務所見学と講演会
2024/12/28
特別講師:中川エリカ氏(建築家/慶應大学専任講師)
本事業では、地域で活躍する著名建築家を学生が訪れ、具体の建築物を見学するとともに、その考え方を事務所で学んでいる。また、実際に名城大学に訪れていただき、具体の地域以外の建築作品に関する講義も行なってもらう。
今回は、著名な建築家であり大学でも教鞭をとる、日本を代表する建築家である中川エリカ氏にお越しいただいた。中川氏は、地域と建築の関係を深く思考している。プロジェクトがある地域の大きな模型を制作し、そこから新しい建築のあり方を模索する。徹底的に情報を精査し、リアルであり、抽象的でもある敷地模型を作ることで、その地に合う建築の検討を重ねる方法論は、学生にとって大きな学びの時間であった。
また、名古屋での講演では、講演に先立ち、学生の作品に対するクリティークも行った。最前線で活躍する建築家から自分の作品へのアドバイスを受ける機会は、学生の学びへのモチベーションを大きく向上させる機会となった。講演を熱心に聞く学生が多く、一連のプログラムを通した学びの効果は大きなものであった。
(建築学科 佐藤布武)
風景をつくる仕事とは:石井秀幸氏のランドスケープ作品の視察と事務所訪問
2025/01/17
2024年12月8日、ランドスケープアーキテクトとして活躍されている石井秀幸氏の作品見学と事務所訪問を行った。はじめに、石井氏が代表を務めるスタジオテラが手掛けた作品である町田薬師池公園四季彩の杜西園ウェルカムゲートを訪問した。この施設は町田市の公園で、周辺施設を含めた観光や散策の拠点として整備されたものである。ここでは、市民が集い、様々な活動の拠点となるよう、人が継続的に手を加えながら変化する雑木林を作ることが目指された。学生とともに園内を歩きながら、動植物の生育環境や景観に配慮した植栽?造成計画や、のんびりと歩きやすい遊歩道のデザインなどについてお話いただいた。同日午後、東京都大田区池上にあるノミガワスタジオを訪問した。ノミガワスタジオは、2階がランドスケープデザインを専門とするスタジオテラの事務所であり、1階は地域に開かれたブックカフェ?ギャラリー等として活用されている。事務所では、普段の設計業務の進め方や模型等の作成プロセスについてご教示いただいた。また、1階のスペースも見学させていただいた。この日も、地域でまちづくりや映画上映等のイベントを行っている方々によるミーティングが行われており、ノミガワスタジオが地域のまちづくりの拠点となっている様子を垣間見ることができた。
翌日の9日、石井氏に名城大学にお越しいただいた。冒頭、作品見学を行った学生から、作品に関する考察を発表した後、ご講演いただいた。ランドスケープ、建築、公共空間の設計等を通じて、「風景をつくる」ことを目指されている姿勢について、ご講演され、非常に学びのある時間であった。
(建築学科 萩原拓也)