大学概要【2016年度実施分】学生の能動的な学修を促すための実験?農場実習連携授業の実施

農学部

学生の能動的な学修を促すための実験?農場実習連携授業の実施
実施責任者:平野 達也

本プロジェクトでは、農業技術を学ぶ「農場実習Ⅰ?Ⅱ」と農学?生命科学の解析手法を学ぶ「生物資源学実験」を連携させ、講義で得た知識を農学の課題解決に活かす過程を学生が能動的に学修するプログラムを実施します。そのために、附属農場に生育測定の実施設備を整備し、農場実習にグループ?ワーク方式で継続的に栽培作物などを調査する「プロジェクト実習」を導入します。また、「生物資源学実験」の課題では、プロジェクト実習で扱っている作物や土壌を試料とした様々な解析を行います。

ACTIVITY

農場実習におけるプロジェクト実習1(6/8更新)

2016/06/08

6月6日の農場実習におけるプロジェクト実習では、学生たちが7名ほどの班に分かれて、施肥量や植え付け本数が異なる4つの処理区を設定した水田に班ごとに田植えを行いました。今後は10月末の収穫期までイネを栽培し、さらに生物資源学実験の中で生育解析や収量調査を実施することにより、イネの生育と収量に栽培環境がどのような影響を及ぼすのかを明らかにしていきます。

農場実習におけるプロジェクト実習2(7/11更新)

2016/07/11

4月18日のプロジェクト実習において学生たちが班ごとに温室内に定植したミニトマトを6月27日の生物資源学実験において収穫し、生育調査と収量調査を実施しました。学生たちは、農場を訪れたときには適宜調査を行ったり、摘心などの作業を行ったりしながら栽培を続け、栽培方法の違いによって生育や収量にどのような違いが出たのかを、班のメンバーと議論しながら熱心に測定していました。

ミニトマト定植

ミニトマトの収穫後調査

私たちの食を支える農産物の解析1(11/24更新)

2016/11/24

イネには様々な品種がありますが、その中には低タンパク質食が必要な人の食事療法に用いることを目的として、コメに含まれるタンパク質組成を変化させた突然変異品種が開発されています。そのような品種は外観では通常の品種と区別できませんが、それらの遺伝子型を解析することで明確にその違いを判別することができます。学生たちは、8月上旬の実習時に通常品種と突然変異品種から葉を採取し、11月の実験の授業においてその葉からDNAを抽出し、PCR法によって遺伝子型の違いを解析しました。写真は、実験を行う条件を班ごとに検討している様子です。本事業では、私たちの食を支える農産物を分子レベルで解析?評価する手法を、グループ単位でのディスカッションを交えながら習得していきます。

実験の様子①

実験の様子②

私たちの食を支える農産物の解析2(12/6更新)

2016/12/06

果実や野菜などの青果物は収穫後も生命活動を維持しており、その成分含量は変化することが知られています。また、果実の中には、収穫後に追熟処理を行うことで食味が向上するものがあります。よって、青果物を最もよい品質の状態で消費者に届けるためには、収穫後の輸送日数や追熟処理によって品質に係わる成分がどのように変化するのかを解明し、その対策を検討しなければなりません。今回の生物資源学実験では、樹上では熟さず、追熟処理が必要なキウイフルーツを農場実習において収穫し、それを用いて、収穫直後の果実の成分と硬度を調査する手法を習得しました。続いて、1週間ほどの追熟処理を実施し、成分と硬度がどのように変化するのかを学生たち自らが解析し、その変化の様子をグループごとに考察することになります。

実験の様子①

実験の様子②

私たちの食を支える農産物の解析3(12/26更新)

2016/12/26

この秋稔ったイネ種子を学生たちが10月に採種しました。「私たちの食を支える農産物の解析1」で遺伝子型の解析を行った2つの品種に稔った種子です。左の写真は、コメに含まれるタンパク質を抽出するために、脱穀したコメをハンマーで細かく砕いているところです。その後に、右の写真のような装置を用いて、それぞれのコメに含まれるタンパク質の違いを解析します。結果をグループごとおよびクラス全体で検討することで、作物育種および私たちが日常食べている農産物の食品としての特性に関する理解を深めます。

タンパク質抽出のためのコメの粉砕

タンパク質の電気泳動実験

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