大学概要【2023年度実施分】「ビジネスモデル」をキーワードとした創造的課題解決能力の育成事業

経営学部

「ビジネスモデル」をキーワードとした創造的課題解決能力の育成事業
実施責任者:田代 樹彦

このプログラムでは、産学連携や自治体?地域社会との連携により、現場調査?ヒアリング調査等を実施し、企業や自治体から提起される課題や学生自らが設定する課題を解決するための「ビジネスモデル」の構築に挑戦します。諸制約の中で創意工夫をして創造的に理論を応用?適用して課題を解決し、アイディアを実現していく思考態度や思考能力を育成することを目的としています。

ACTIVITY

株式会社ATグループとの協働事業として,トヨタホーム「TQ FACTORY」を訪問しました

2023/10/03

 昨年度,経営学部は株式会社ATグループとさまざまな連携?協働事業を実施しましたが,引き続き本年度も同社と協働で連携事業を実施することとなりました。
 具体的には,昨年度の活動成果を基にして,学生がATグループの有する「クルマ(愛知トヨタ)」と「家(トヨタホーム愛知)」の経営資源を活用し,「災害に絶対負けない暮らし」の提案を企画?立案する活動であり,その一環として,9月26日,経営学部の学生31名がトヨタホームの体感型総合ショールーム「TQ FACTORY」(春日井市)を訪問しました。
 TQ FACTORYでは,MX4Dシアターやプロジェクションマッピングを活用した防災コーナーのほか,「トヨタ生産方式」によるクルマづくりのノウハウを活かした工場見学,電気自動車などクルマから家への給電機能「V2H(Vehicle to Home)」を備えた展示棟などを見学?体験しました。
 今回の実地調査に基づいて,今後,学生が具体的な企画書?提案書を作成し,年内にプレゼンテーションを実施する予定です。

見学会オープニングセレモニーの様子

「V2H」の機能について説明を受ける学生

台湾の学生と自動車部品メーカー?エイベックス桑名先進工場を訪問しました

2023/11/30

エイベックス?柘植グループリーダーを囲んで

 11月14日,名城大学の国際交流協定校である台湾?真理大学の教員?学生と経営学部の学生が共同で,自動車部品メーカー?エイベックスの桑名先進工場を訪問しました。
 これは,本学大学院経済学研究科の修了生でもある真理大学?林冠汝国際企業?貿易学科准教授/東アジア研究センター主任による日本研修の一環として行われたものであり,真理大学からは大学院生1名,学部生8名,本学からは経営学部2?3年生15名が参加しました。
 名古屋市内に本社を置くエイベックスは,高い精度が求められる自動車用オートマチックトランスミッションの構成部品を生産する小物精密切削?研削加工メーカーであり,その主力商品は世界シェア8%を誇ります。
 同社の国内最新の生産拠点が桑名先進工場であり,参加した学生はそのクリーンな環境と高い生産性?品質に驚くとともに,自動車産業が「100年に一度」といわれる歴史的な変革期にある中,今後の経営戦略やビジネスモデルと,同社の成長の原動力である「人を大切にする経営」について学び,あわせて国際理解を深める良い機会となりました。

「TQ FACTORY」でトヨタホームとトヨタ車の非常時給電システムの実演PRを行いました

2023/12/07

 昨年度より開始した株式会社ATグループと経営学部との連携?協働事業の一環として,11月25日,経営学部の学生7名がトヨタホームの体感型総合ショールーム「TQ FACTORY」(春日井市)を訪問,来場者にクルマから家への給電機能「クルマde給電」の実演PRを行いました。
 参加した学生は,平成28年台風10号で水害が発生した岩手県岩泉町で昨夏に実施したアンケート結果を元に,避難時の電力確保の重要性を説明したうえで,TQ FACTORY内の住宅展示場でブレーカーを落として停電状態にした後,簡単な操作でトヨタの電気自動車からの給電により電気を復旧させ,クルマから住宅への給電機能の必要性や利便性を説明しました。
 実演では,「クルマde給電」によりクルマから居室に供給できる最大電力など,実用的なクイズも交えながら来場者計5組に説明を行い,みな学生の話を興味深く聞き入っていました。
 今回の実演PRや来場者へのアンケート調査に基づいて,12月5日にはATグループ本社において,学生が今年度の活動成果として最終プレゼンを実施する予定です。

展示場外でのリハーサルの様子

展示場内でのリハーサルの様子

入口に設置されたイベントの説明板

株式会社ATグループ本社にて,本年度の最終プレゼンを実施しました

2023/12/07

 12月5日(火),株式会社ATグループ本社(名古屋市昭和区)にて,今年度の連携?協働事業にかかる学生の最終プレゼンテーションを実施しました。
 昨年度の活動結果を受けて,「人×クルマの活用 考えたことを実現しよう」をテーマに取り組んだ今年は,11月25日に実施したトヨタホーム春日井事業所(TQ Factory),愛知トヨタ長久手店でのイベントで得られた調査結果や振り返りを元に,学生がトヨタの給電機能とトヨタホームの効果的な普及?PR方法を考え,複数の役員を含むATグループ関係者にプレゼンを行いました。
 学生のプレゼン後,今年,活動に参加された社員からもさまざまなコメントや感想が寄せられ,また,学生の企画提案についても,次年度に向けて前向きな意見が述べられました。
 2年目となった同社との連携?協業を通じて,改めて産学連携の意義や重要性が確認でき,次年度に向けてはさらに連携の幅を広げ,加速していきたいと思います。

最終プレゼンにのぞむ学生

イベント時の様子を再現してプレゼンする学生

学生のプレゼンを聞いてコメントするATグループ関係者

グローバル?サウスから見た「貧困」と「開発」――アフリカにおける次世代のビジネスを考える――

2023/12/09

 「アフリカという国はない」という言葉で講義は始まりました。確かに、日本に暮らしていると飛び込んでくる足球竞彩网_英皇娱乐-任你博首页推荐は紛争や飢餓についてが多く、「アフリカ」という一括りで捉えがちなことに気づかされます。50数名が参加した今回の講演会では、アフリカの地域研究を専門にする森口岳氏が長年にわたりフィールドワークをしてきた東アフリカのケニアとその隣国ウガンダの事例を通して、大きく2つのことを学びました。
 1つ目は「貧困」の多様性です。確かにウガンダのGDPは「貧困」レベルですが、先進国日本で時折足球竞彩网_英皇娱乐-任你博首页推荐になるような、孤立して餓死する事態はウガンダの人々にとっては考えられないことだそうです。というのも、常に食べ物をふるまい、共に食す社会関係が基本のウガンダでは、誰かが孤立して餓死に至るような状況はまず起こり得ないからです。経済的に貧しいからといって先進諸国がやみくもに支援をすることの問題点も示されました。国際支援も一律に行うのではなく、現地の状況や時間の経過を細かくみながら回復に乗せていく必要があります。今は、一方的な支援よりも現地経済を育てる傾向にあるということでした。
 2つ目はアフリカにおけるビジネスについて、日本との関係から考えました。エチオピアは有数のコーヒー豆産地ですが、日本で一杯330円のコーヒーに対して、現地の農家が受け取る金額が非常にわずかであることに学生たちは驚いていました。一方で、エチオピアには「ブンナ」と呼ばれるコーヒー文化があり、人々の生活を豊かにしています。こうした嗜好スタイルが世界市場でどういったビジネスの可能性を持つのか、今後注目されます。
 講義を聞いた学生の反応は「視野が広がった」「メディアでは知ることのできない話」と満足度が高く、特に課題発見につながったことがアンケートから伺えます。経済成長率と人口増加率の高いアフリカは「最後のフロンティア」として市場としての価値に注目が集まっています。しかし中東、南アジア系、中国系、インド系企業などに押され、日本企業は今ひとつ出遅れ感があります。アフリカでビジネスをするためには表層的な数字だけで「アフリカ」を判断するのではなく、現地社会に入り込み、丁寧な調査をして見極めることが重要です。アフリカでビジネスを展開できる「体力」「知力」を備えた若者が日本から出てくれば、日本社会も元気になれそうです。

スライドが充実した講演会

ウガンダの漁市場(森口氏撮影)

ウガンダに暮らすルワンダ難民の親子(森口氏撮影)

講師の森口岳氏とアフリカの金融市場を専門に研究する高山晃郎先生

2023年度ビジネスモデル?ワークショップの開催

2023/12/30

 経営学部では「学びのコミュニティ創出支援事業(「ビジネスモデル」をキーワードとした創造的課題解決能力の育成事業)」の一環として、2023年12月26日3限に、ビジネスモデル?ワークショップを開催しました。
 本ワークショップでは、経営学部?橋場ゼミを中心とした学生4チームが、豪雨災害被災地である人吉の復興モデル案を発表しました。4チームは各々が、アニメツーリズム、アウトドア複合施設の新設、球磨焼酎蔵本での酒造体験プロジェクト、ふるさと納税の活用による復興モデルを提案しました。いずれも、11月に実施した人吉フィールドワークの成果を踏まえつつ、学生ならではの視点から着想されたユニークな内容でした。
 コメンテーター役として参加した経営学部の教員3名からは評価の言葉と併せて、アンケート調査やターゲット設定の妥当性、エビデンスやコスト見通し、あるいは効果測定の不十分さなど課題点の指摘が寄せられました。これらのコメント踏まえ、次年度、より完成度の高い提案ができることを期待しています。

学生によるプレゼンテーションの様子(1)

学生によるプレゼンテーションの様子(2)

プレゼンテーションを聞くコメンテーター役の教員

他チームのプレゼンテーションに聞き入る学生たち

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