11月30日、ゼミナールにおいて、柳沢ゼミの3年生が、MR (Mixed Reality) を体験しました。
この経験を通してVRやメタバースなど、エンターテインメントとしてだけではなく、今後の経済や個人のアイデンティティなどにも深く関与するこのテクノロジーについて考えてもらいました。
MRでSFの世界を体験!
グループワークによる学生の考察
考察① メタバース(仮想空間)は、私たちのアイデンティティや実人生にどのように関与するでしょうか。
?メタバース上ではアバターを使うため、理想の人格を作ったり、アイデンティティを増やしたりする。
?なりたい自分になれる。自分をカスタマイズできる。メタバース上に新しい人生を作ることができる。メタバース上で何回もやり直しができる。
?メタバースの中でほとんどのことができるようになり、生きている世界があいまいになる。それによってMRの中の世界と実際に生きている世界が逆転する。
?なんでもかなえられるため、幸せの価値が低くなる。
?実人生については、メタバース上だけの生活ではなく、人と直接会う生活を続ける。
?理想を作りやすいメタバースは魅力的であるから、いずれ実人生の重要度が低くなる。
?むしろアイデンティティが表現しやすくなる。なぜなら、天性の弱者がなくなるから。なりたい自分になれる。一方で誇張できるという反面がある。
?現実社会とは交わらない別のコミュニティが生まれることが、最大の影響と考えます。そして別の人格が生まれることで、一人の人間の中に二重のアイデンティティが形成されることが予想できます。これにより、現実逃避ができる一方で、実生活の重要性が薄れ、現実社会に馴染めない人も現れるでしょう。
?メタバースは現実とは異なる別空間とみなされるため、新たなるアイデンティティ形成が可能であると言える。現実では得られなかった自身のアイデンティティへの願望(容姿、ジェンダー、金銭等)を手にできる一方、現実とのギャップに苦しんだり、非対面性を利用して犯罪に巻き込まれたりする危険性もあるだろう。
考察② 現実との親和性が高いMRは、今後どのような物語エンターテインメントを創造し得るでしょうか。
?物語世界に観客が入れることによって今までにない没入感を得られる。
?飛び出す絵本のように物語がMRを通して具現化される。
?現実と物語の世界の境界線があいまいになる。
?今まで第三者視点で見ていただけの作品を、MRを使うことにより物語の中に入り込むことができるようになる。
?小説などはよりビジュアル化しやすいため、文字が読めない人(老眼も含む)にも利用しやすくなる。
?自分の言動によって物語の結末を変化させることができる。映画の中で自分が主人公になれる。
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