2023年度の前期、藤原ゼミ(3年次)では日本語教育実践を行います。今回は、ベトナムのホーチミンにあるARISTEEL社とコラボレーションして、「グローバル」な社会を体験します。
その前に香港理工大学の「中国語とバイリンガル研究学部」(Department of Chinese and Bilingual Studies)の専任講師(Teaching Fellow)でいらっしゃる明石智子先生をお招きし、オンラインで1) 香港、2) キャリア形成と3) 日本語教育についてお話しいただきました。
日本から香港へ
まず香港に渡った経緯、香港の食事、年中行事、暮らしについてお話しいただきました。たとえば、香港は女性も男性も働かれている家庭が多く、日本よりも「ヘルパー」(家事代行業)を雇用するのが一般的という話がありました。
次にキャリアについてです。大学の3年次はまさにキャリア、今後の進路について考えるときです。日本の大学の教育学部で学ばれ、公立高校の英語教諭をされた後、どのようにして香港の大学で日本語を教えられるようになったのかについてお話しいただきました。日本の高校の英語教諭と香港の大学の日本語講師、この間は結構遠いと感じられるかもしれません。しかし大学在学時のオーストラリア留学、公立高校勤務時の外国語(中国語)の教員免許や日本語教育能力資格の取得、技能研修性や外国にルーツを持つ児童生徒への日本語教育に関わるなど、いくつかの中継するエピソードがあったとのお話しがありました。
最後に日本語教育についてです。日本語教育については、香港の大学における「外国語としての日本語」と、香港日本人補習校における「継承語としての日本語」の両面についてお話しいただきました。両種の日本語教育における醍醐味とチャレンジについてふれていただき、大変遣り甲斐のある仕事であることが伝わりました。
「行雲流水」
終わりに今後の進路を考える大学生へのメッセージとして、「行雲流水」という言葉をいただきました。「行雲流水」とは「空行く雲や流れる水のように、一事に執着せず、自然にまかせて行動すること」(大辞林)です。地域や国をまたぎ、言語や文化が変わる生活をされてきた明石先生からのお言葉は重みがあり、外国語学部の学生の皆にとって重要な指針だと感じられました。
学生の感想
下記は学生の感想です。明石先生、ご講義いただきまして、誠にありがとうございました。
「一度教員になってからの人生キャリアの変遷が、今自分が考えている選択肢の一つに近いため、とても参考になった。」
「チャレンジすることの大切さがよくわかりました。」
「一度教師になった後も学びたいことがあって香港に行って日本語教師になる行動力は見習いたいと思いました。」
「今、やってることがいつか何かに繋がることもあるのでいろんなことに挑戦したいです。」
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