大学概要【2020年度実施分】共通教材を活用した医療?福祉系大学協働による多職種連携教育の実践

薬学部

共通教材を活用した医療?福祉系大学協働による多職種連携教育の実践
実施責任者:亀井 浩行

 学生が主体となって、地域の医療?福祉系大学との連携による大規模なプロジェクトベースの教育プログラムを実践します。本取り組みでは、多種の学部?学科の医療系学生が垣根を越え、グループワークを介して「学びのコミュニティ」を構築することを目的としています。質の高いグループワークをより円滑に行うためには、各学科に共通する教材を充実させ、各々の専門職の役割を理解しやすい教材や地域医療で抱えている課題の基盤となる情報を容易に共有できる共通教材を構築し、これを実践的に活用する必要があります。今回は、グループワークの実践に即した共通教材を構築します。

ACTIVITY

多職種連携教育を実践するための準備教育として、他職種の役割を学ぶための教材(IPEC)を作成しました(活動報告1)

2020/12/08

 本事業担当教員の半谷眞七子准教授の発案により、カードゲーム(IPEC)を用いて多くの医療?介護職の役割を効率よく、かつ楽しく学ぶための教材を作成しました。IPECは、各職種の役割を書いたカードを読み上げ、その役割に該当する職名を書いたカードを取っていく形式で、誰もがゲーム感覚で楽しく学べるものです。このカードで学ぶ職種は医療?介護職など24職種に上ります。例年、4年生全員が多職種連携教育として藤田医科大学での「アセンブリⅢ」の授業に出向いて参加していましたが、今年はコロナウイルス感染症拡大の影響で中止となりました。そのため、本学1年生を対象に2020年11月26日の授業で活用する予定です。

IPECの見本

他職種の役割を学ぶための教材(IPEC)を活用したデモ授業を行いました(活動報告2)

2020/12/08

 2020年11月26日の1年生を対象とした他職種の役割を学ぶ授業では、前報で紹介したカードゲーム(IPEC)を実施する前に、当研究室(病院薬学研究室)の5年生にデモ授業としてIPECを経験してもらいました。6名の5年生のうち1名が黄色のカードに記載している職種の役割を読み上げ、他の学生は赤色の職名が描かれたカードをとることを競い合いました。その結果、6分間でゲームは終了しました。当該学生は臨床での実務実習を終えているため、短時間で職名を全て当てることができたことから、1年生を対象とした授業では、本デモの結果をもとに、10分間で競うゲームとしました。また、その後行われた、他大学(他職種)の教員間でのZoom会議において、IPECを半谷准教授が紹介し、名古屋大学の医学部?看護学部の教員たちから、絶賛の声が上がりました。

5年生がIPECを行っている様子

他大学との教員間のZoom会議でIPEC を紹介している様子

他職種の役割を学ぶための教材(IPEC)を活用した授業を行いました(活動報告3)

2020/12/08

 2020年11月26日に1年生全員を対象にした他職種の役割を学ぶための授業を行いました。コロナウイルス感染症対策のため、1年生を4クラスに分割し、1クラス当たり、60-65名を各クラスごとに11-12グループ(各グループ6-7名)に分け、前報でデモを行ったカードゲーム(IPEC)を行いました。学生たちは、自己紹介、輪っかゲームでアイスブレークし、IPECのルールについて教員から説明を受けた後、一斉に行いました。10分間の時間設定を設けましたが、10分より早く終了したグループが全体の2-3割見受けられました。参加した学生からは、「楽しく他職種について学べた」、「こんなに多くの職種があることに驚いた」、「知らない職種が多かったことから、今後、もっと学んでいきたい」、「ゲームを通じて他職種との連携やコミュニケーションの重要性を感じることができた」と、学生の多くは楽しく学べただけでなく、今後の学習意欲のモチベーションに繋がる学習成果を得られたことが実感できました。今後、4年次の藤田医科大学での多職種連携教育である「アセンブリⅢ」への参加が期待されます。

IPECで盛り上がる各グループの学生たち

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ