外国語学部の藤原康弘教授が、元スーパー?グローバル?ハイスクール指定校、現「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(グローカル型)」指定校である長野県長野高等学校の探究活動の一環で、高校生よりオンライン?インタビューを受けました。長野高等学校では探究活動を奨励しており、生徒たちが研究テーマを設定し、企業、団体、行政機関、研究機関などを訪問するフィールドワークを通じて、各自の研究を深めています。以下は、藤原よりの報告です。
高校生の時からWorld Englishesへの関心
長野高等学校の学生Aさんは、シンガポールで使用される “Singlish” と呼ばれる英語の一変種への興味から、World Englishesの分野に興味を持たれています。そして今回の探究活動において、日本人が使用する英語、とくに「コロケーション」(ある語と語の結びつき)を研究テーマに選ばれました。具体的には、「日本人英語話者が使用するコロケーションは多様な英語話者にどの程度理解されるのか」についてです。私は出版予定の原稿で、World Englishesの分野はいわゆる new Englishesの新語(例:インド英語のprepone(前倒しする)やフィリピン英語のjeepney(ジープ型交通手段))だけでなく、コロケーションにもっと焦点を当てるべきと書いたところでした。Aさんの先見の明に驚いています。
このオンライン研究相談では、特に研究手法、たとえば質問紙の内容やインタビューの方法などについて、お話ししました。単語や表現の理解可能度(intelligibility)と受容度(acceptability)についての自身の共著論文や近年の日本人学習者によるコロケーション判断の論文に基づいて、助言をしました。Aさんは熱心にノートをとられた上、質問内容も的を射たもので、大変感心いたしました。Aさんの研究の発展を楽しみにしています。またこのような活動を通して、World Englishesを含む「国際英語論」の理解が日本の英語教育界に拡がることを祈っています。
(名城大学外国語学部 藤原康弘)
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